牛には胃が4つあると言われています。正確には人間と同じような働きをし持つのは、第4胃だけでそれ以外の胃は食堂の延長だと言われていますが、まぁ牛の胃は4つとされていますね。
それぞれの胃袋にはそれぞれの機能があり形もバラバラです。
まず第1胃、総称「ガツ」です。これが一番大きいです、100リットルぐらいの容量があると思います。
ここは黒い粘膜と白い筋層の部分に分かれ、白い部分を『ミノ』と呼びます。かなり歯ごたえがあるので包丁で切り込みを入れて調理します。
第2胃は『ハチノス』です。名前のとうり形状が蜂の巣に似ています。イタリア料理のトリッパやコムタンによく使われます。クニュクニュした食感で風味よく、食べやすいです。特にトマトとの相性は抜群です。
第3胃は『センマイ』です。薄い膜のような部分です。生センマイと提供されている物は実は湯通ししてる物が多いです。あれは掃除しやすくするためでしょう。煮込みに使われる事もありますね。また表面の灰色の部分を湯むきして「白センマイ」として提供する店もあります。
第4胃は『ギアラ』です。赤センマイとも言いますね。かなり味は濃厚で煮込み料理などにも使いますが、しっかり焼いて脂を落として食べると美味です。センマイに近い白っぽい部分を「白センマイ」と呼んでる店もあります。
終戦後、基地などで働いた方への報酬としてホルモンを渡していた事があり、「ギャラ」が訛ってギアラになったと言われています。
僕がオランダに住んでたとき、レストランで第2~第4の胃を別々に煮込んだものをレタスで包んで食べる料理がありました。違いがよく分かっておもしろかったのを覚えています。
4つもあれば、胃でも色んな味が楽しめるものなんですね。